成年後見制度は認知症や精神障害によって意思能力が低下してしまい、十分な判断能力がないと判断された、制限行為能力者と呼ばれる人々を保護、支援する制度です。
成年後見制度は、被後見人の健康などに対して管理を行う身上監護と、財産管理が主な役目です。例えば、後見人は、本人の利益を考えて介護施設に入れようとした際に、施設との契約を結んだり、不当な売買契約を結ばされた際にそれを取り消すことができます。制限行為能力者となった方を保護するためには不可欠な制度です。
一方で成年後見制度は財産を現状維持することを目的としている以上、基本的には財産の運用や処分ができない制度になっています。そのため、使える財産があるにもかかわらずロックされてしまうという事例が数多く起こってしまっているのです。そのため、最近では柔軟な運用も可能にする財産管理手段として家族信託が期待されています。
しかし、家族信託では身上監護の部分においてどうしても対応できない状況が発生することがあります。そのため、成年後見制度の補助として家族信託を用いて、柔軟に保護、支援を行っていくことが今後求められていくでしょう。
司法書士横須賀うみかぜ事務所は、神奈川県横須賀市を中心に、横浜市(磯子区・金沢区・港南区・栄区)・鎌倉市・逗子市・三浦市・葉山町にて、みなさまからのご相談を承っております。相続・遺言・家族信託・成年後見などさまざまな老後の問題に対応しておりますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。
成年後見制度とは
司法書士 横須賀うみかぜ事務所が提供する基礎知識
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