金融機関は預貯金口座の名義人が亡くなったことを知ると、その口座を凍結して取引を停止させます。これはまだどのように遺産を分割するか決まっていない状況で、相続人の一部が勝手に預金を引き出すのを防止するためです。そのためこの凍結された口座を解除するために、預貯金の名義変更が必要になります。
銀行預金を相続するには、被相続人名義の銀行預金は解約し、銀行預金の残高を法定相続人の口座へ振り込むことになります。一般的には銀行の各支店の相談コーナーで、銀行預金の相続手続きを行ってくれます。その際、預貯金の相続について公正証書遺言(自筆遺言の場合は事前に検認が必要)がある場合には、そのまま金融機関に持って行きます。逆に遺言がない場合には、相続人全員で遺産分割協議を行い、作成した遺産分割協議書を金融機関に持って行きます。
法定相続人の中には自らの法定相続分だけ解約しようとする方がいますが、銀行は認めてくれません。銀行としては、遺産相続の争いに巻き込まれたくないからです。遺言がない場合は、しっかりと遺産分割協議をまとめてから預貯金の名義変更をしなければなりません。
銀行預金の相続手続きには、銀行によって詳細は異なりますが、以下の書類が必要になります。
・預金名義書き換え依頼書(各銀行に備え付けのもの)
・被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本(出生から死亡までのものすべて)
・相続人全員の戸籍謄本
・相続人全員の印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)
・被相続人の預金通帳、キャッシュカード
・遺産分割協議書
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預貯金の名義変更
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